iOS Apps Developer's Note

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6. オーディオカテゴリのモード

大まかなカテゴリの種類を見てきたが、さらに「モード」と呼ばれる設定で、使用されるオーディオ入出力を選ぶことができる。
いや、選ぶというよりモードの設定によって、必要の無い入出力が選べなくなる、というほうが近いと思われる。
このモードという設定はiOS 5から導入された。iOS 6で追加されたモードもあるが、iOS 4以前はDefaultのみだったということになる。

ドキュメントには7つのモードが定義されているが、全てのカテゴリで全てのモードを組み合わせることができる訳ではない。
どちらかというと、カテゴリをより細かくする替わりにPlayback、Record、PlayAndRecordの使用状況をより細かく分けた、 というイメージが近いだろう。

全てのカテゴリにはDefaultというモードがある。
モードの設定をしなければこのDefaultになっている。

Default以外のモードを持つカテゴリは以下の3種類である。
  • Playback
  • Record
  • PlayAndRecord
この3つのカテゴリすべてが持っているDefault以外のモードがMeasurementというモードである。
Appleのドキュメントによれば、
“アプリがオーディオの入力や出力の「測定をする(performing measurement)」時にこのモードを指定する”、とある。
また、
“このモードが指定されると、デバイス(iOS機器のこと)はオーディオ入出力で最小限の信号処理をする”、とある。
この「最小限の信号処理」というくだりの意図するところが不明である。
測定なので最小限の信号処理をする、という文章は感覚的に「ふむふむ」と思えるがその具体的な違いが何かが推測しきれない。
なにか実験等で相違が見つかったらこの講座で説明したいと思う。
さらにもう一つ、
“複数の内蔵マイクを持つデバイスで録音(音声入力)する場合、"primary"(最初の、基本の、主要な)マイクが使用される”、ということだ。
iPhoneの場合、通話用マイクなのかビデオ用マイクなのか、調べたら紹介したい。

では次に、Playback、Record、PlayAndRecordのそれぞれのカテゴリでDefaultとMeasurement以外のモードを確認していこう。

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